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<ゼットの工房> ゼットはフェンリルに買ってきてもらった合成銀を見つめてため息が漏れた。 「これが今現在最もいい素材かぁ・・・銀も純銀ではないからたぶんそれより劣ると思うけど刀を打つならこれがいいのかもな。」 「銀で刀を打つなんて聞いたことがありません。」 「普通はしないよ。大体「刀」っていうのは鉄を使うものだし、銀を使うのはいわゆる「SWARD(ソード)」洋刀ぐらいだしな。」 「ではどうして銀を使うのでしょうか?」 「それより僕の前では丁寧語はやめてもらいたいね。今は時代が時代だ。ロボットが世の中で出回り、リニアが走っている。だから科学技術でどうとでもなるのさ。もしかしたらもっと硬い金属を作ることができるかもしれないが僕が知っているのは合成銀だけだから。」 「そうですか。では、私に用があるときにお知らせください。」 フェンリルは外へ出て行ってしまった。ゼットはまだ新しさが残る工房に一人でいることとなった。 ゼットは鍛冶の下準備に取り掛かった。設計図通りにすれば明後日までには間に合う。 作ろうとしているのは陽平と美穂の刀で全部で3本作らなければならない。かなり厳しい本数である。 大体作れても1日1本ぐらいなのに2日で3本作らないといけないのはハードスケジュールである。 しかし、出来ないこともない。こちらにはフェンリルがいるからだ。ゼットもフェンリルにはこれまで幾度となく助けられてきた。 そう、忘れもしない半年の前の出来事から・・・ <ゼットの過去(半年前)> 反乱グループ「ジグラス」に参加している火神 零(ひかみ ぜろ)は17歳になる。 5年前からこのグループにお世話になっている。家出をきっかけにこのグループに助けてもらったのだ。 だいぶここにも慣れてきたがまだ慣れていないものもあった。それはこのグループで最も危ない女通称「狂人」湧川 すず であった。 最初に助けてくれたのはこのすずという女性だった。現在32歳で毎日何か分からないが研究を続けている。 彼女は非戦闘員ではなくちゃんとした兵士でもある。いざという時になれば銃を構えて応戦する。 その時に「実験の開始!」といいながら自分で作った兵器を持っていくので皆からは「狂人」と呼ばれている。 本人はそういわれるのは特に気にしていないみたいだ。しかし、ゼットは「狂人」なんて思ったことがない。 いつも何かあれば「零!ちょっと研究室まで来い!」と呼ばれる。目上の人だから逆らえないし、助けてもらった恩もあるので断るわけにもいかないのでしぶしぶ研究室に向かうというのが日常だ。しかも男性口調というのもかなり変わり者と思える(代名詞に「俺」を使用) 研究室では特に変と思うものはなかったが触ろうとすると 「変なウィルスついても責任とれないよ。それでもっていうならどうぞ。」 これがなければ研究室にいつきてもいいのだがと思うけど本人には絶対言えないのが現実であった。 すずはいつもゼットを呼びつけては自分の研究の進展や知識をゼットに与えた。ゼットも知らずのうちに知識を身につけていった。 そんな平穏(?)とも呼べる日々はゼットにはありがたいものだったし、内心ではすずのことを「お姉さん」みたいに思ってもいた。 しかし、こんな日常も一瞬で壊されることとなった。 ・ ・ ・ 『エマージェンシー、敵を領域内に発見!総員、ただちに持ち場につけ!』 ゼットは突然のことで困惑してしまったが、すぐに冷静さをとりもどして配置に着いた。 たまたま配置場所がすずと同じ場所だったので正直安心したのだが事態はだいぶ悪化しているように思えた。 「おい、何があったんだ?なんだこの銃声は?こんな数の大群と戦闘したことない。」 「おお、零か。たぶん政府のやつらが反乱グループの掃討にかかったみたいだな。やばいな、この状況じゃ30分も持たないだろう。」 「30分だと!?相手はどのくらいいるんだ?」 「そこから見れば分かる。見てみろ。」 ゼットは小さな隙間から外の様子を見た。見たところ500人はいるように見えた。 「なんなんだこれは!?」 「おい!もう来やがったぞ!何をやってる、狂人!零!早く配置につけ!」 「五月蝿い!今考えてるところだ。」 向こう側から人間の悲鳴と血が飛び交う音が聞こえる。もう聞こえる範囲まで来ているということはもうすぐこちらにもたどり着くということだろう。ゼットは覚悟を決めた。しだいに銃を握り締めるが強くなってきた。 その時ゼットの手を誰かが引いた。 「決めた。やっぱり零を助けることにしよう。ついて来い、そして全力で走れ!」 ぐっと引き寄せられたのでゼットは転びそうになったがなんとか態勢を立て直して 「どういうことだ!僕は他の皆を置いて自分だけ逃げるなんてイヤだ!放せ!」 「なにかっこつけてるんだ、この馬鹿!いいんだよ、俺達のことを覚えているやつが一人でもいれば俺たちは零の心の中で生き続けるんだからな。」 すずが向かったのは脱出口ではなく自分の研究室だった。ゼットは何故ここに連れてこられたのか全く分からなかった。 「どうしてここに?」 「おい、そこのハッチを開けろ。そして中に入れ、以上。」 「どういうことだよ!?」 「いいから入れ!俺の言うことが分からないのか!?」 「ああ、分からないな。」 ゼットは頬を思い切り叩かれた。しばらくの間頬にジンジンとした痛みが残った。すずは泣きながら、 「零、皆はもう死んじまった。たぶん残っているのは俺とお前だけだろう。その中は絶対壊れないようになっている。しかもお前専用だ。 俺がこういう事態を見越して作っておいたものだ。お前にはまだ未来がある、そして若い。悔しいが俺より長生きできる。だから、俺は可能性をお前に託したい。行け!その中にはお前が生きていくためのものがたくさん置いてある。心配はない。」 「分かった。姉さんが言いたいことはよく分かった。じゃあここでさよならだ。」 ゼットは握手を求めた。すずは握りかえした。 「ああ、がんばれよ。お前は最高の友達だった。」 「僕もだ。」 ゼットはそのまま振り返らずハッチに入った。と同時にすずの最期の叫びが聞こえた。 ・ ・ ・ あれからどれくらいの時が経つのだろうか。歩き続けてもう20分は経つのだろうか。ゼットにはもう時間の感覚がなくなっていた。 しばらく歩いていると奥に光が差しているのが分かった。なにがあるのかよく分からないがそのまま向かってみることにした。 入ってみるとそこは研究室であった。アジトにあったものとは比べ物にならないくらい複雑な感じも受けた。 部屋の真ん中には大きな棺おけのようなものが置いてあった。大きくて縦長の箱であった。 いかにも怪しい箱だがゼットは近づいて外観を確認することにした。色々な管がこの箱に集まっていて、ちょうどいいところに指紋を確認するシステムがついていた。ゼットは覚悟を決めてそこに触れてみた。 ケータイのサブディスプレイみたいなところに文字が表示された。 『指紋確認・・・火神 零のものと一致。フェンリル1788起動』 すると箱のようなものがプシューと煙をはきながら開いた。煙でよく見えないので煙が消えるまで待った。 1分ぐらいでようやく煙が消えたので中をのぞき込むとゼットは固まってしまった。 なんと中にいたのは女性であった。ゼットが目を自然に覆い隠したのはこの女性が服を身につけていなかったからだ。 (やはり死体だったのか。こんなのが何の役に立つんだ!俺ははめられたのか!?) もう一度中を確認したその時、その女性は突然目を開き、上半身だけ体を起こした。 そしてこちらの目をじっと見つめてきた。なんだかゼットは恥ずかしくなったので目を背けた。 「火神 零と確認。初めまして、私はフェンリル1788。湧川 すずにより作られた人型アンドロイドです。」 その女性はそういうと立ち上がってその箱から出て、部屋の端のほうで何やらボタンを押しながらぶつぶつと口を動かしていた。 (アンドロイド?確かSFとか出てくる高知性をもったロボットでヒューマノイドと呼んだりするんだよな。でも、それはこの世に存在するなんてありえないことだ。いまやロボットが街中を歩いているのはたまに見かけるがさすがにこんなにも高性能で人間に近いものはないはずだ。大方、姉さんに死体の状態で連れられてきて実験の材料でもされてこんな状態になってしまったんだろう。姉さんも「ヒト」を何んだと思ってるんだろう「モノ」じゃないんだから死んでしまったら埋葬するのが自然だろう。どうして狂人と呼ばれてきたのか少し分かる気もするな。) そんなことを考えていると向こう側から機械音が聞こえてきた。どうやらシャッターがあるらしくそこから脱出できるようになっているらしい。フェンリル1788と名乗る女性はこちらを向いて、 「ここから外に出ることができます。どうぞ、こちらへ。」 「おいおい、服も着ないで外に出るつもりか?そのまま外に出るとサツが来るぞ。」 「私の使命は火神 零の保護とその後の安全をお守りすることです。これは私の製作者でもある湧川 すずがそのように私のOSに書き込んでいます。」 「OS!?どうしてそんな単語が出てくる?君は本当に人間じゃないのか?」 「はい。先ほども申し上げたとおり、私は人型アンドロイドです。」 「じゃあ証拠を見せてみろ。そうしたら僕は君を信じようじゃないか。」 「分かりました。では、こちらへ。」 その女性は研究室にあるディスプレイを指し、そこにある椅子に座るように指示した。ゼットはちょっと困惑しながらもそこに座った。 女性がキーボードをちょこちょこといじるとディスプレイに映像が出てきた。湧川 すずがこちら向かって話しかけている。 『このプログラムが起動したってことは俺はもう死んじまったってことだな。うん、まあいい。どうだ?俺の作ったアンドロイドは?綺麗な姉ちゃんだろ?燃えるようなオレンジ色の長髪と真っ赤な目ん玉、さらにいい体してんだろ?上から・・・それは自分で調べろ。俺の理想のいい女ってやつだ。俺にはそんないいものなかったからな、そいつに全部つけてやった。まあそんなことはどうでもいい。そいつのシステムについてはこのプログラムが切れた後にメモリーが出てくるから自分で調べろ、俺はもういないからしっかりやれよ。じゃあな、俺の唯一の親友。』 画面の中のすずは手を振って消えていった。言ってたとおりにメモリーディスクが出てきた。 ゼットはそれを取って、振り返って。 「どうやら君は本当に作られたアンドロイドらしいな。」 女性は黙ったままだ。どこか遠くを見つめているようにぼぉ〜としていた。 ゼットはこの研究室からPCを探し出してメモリーに入っていた内容をチェックした。 女性は黙ったまま部屋の端で立っていた。その姿はまるでファッションショップのマネキンにも見えた。 ゼットは必死になってあるものを探した。 「ロボットなんだから標準装備みたいなものでもあるはずだ・・・ってないじゃん。う〜んと・・・」 「私には元々装備されているものはありません。」 「あ〜、五月蝿い。ちょっと黙っててくれ。武器は・・・研究室に隠してある?おいおい、また探すのかよ。」 「火神 零、あれがそうです。」 「何だよ、もう見つけたのか?それにしてもデカイ箱だな。また誰かはいってるのか?」 ゼットは嫌々ながらその箱を開けた。 女性ものの服と思われるものとゼットの背丈ぐらいある板のようなものと小型の拳銃が2丁入っているのが目に入った。 「まず、これを着ろ。それとなんだこの板は?」 「それは板ではなく刃物と思われます。残りの銃器はグロック26です。」 「大体そのぐらいは君に言われなくても分かっている。僕は武器については知らないもののほうが少ないぐらいだしね。でも、この板みたいな刃物はいままで見たことがないし、こんな重そうなもの誰が持つっていうんだ?」 真っ黒なドレスに身を包んだ女性はその刃物の柄を握り、ぐっと持ち上げた。そんなに太くもない腕でなんとも軽そうに持ち上げた。 片腕ではバランスが取りにくいみたいで両手で構えているようだ。もう十分見終わったのか分からないがその刃物を壁に立てかけたのだが重みで倒れてしまった。その倒れた部分だけ床にひびが入っていた。 「これは「大剣」ですね。あまり保存状態は良いとはいえないですが使用するには問題はなさそうです。欠点としてはバランスが取りにくいという点でしょうか。」 「そうみたいだな。ほい、これがその大剣を収める鞘と固定用のベルト。そしてこっちがグロック26が2丁とその銃を収めるベルトだ。」 ゼットはそれぞれを女性に渡した。女性は手際よくベルトを締めて武器を全部身につけた。ゼットの背丈ほどもある大剣も女性の身長では十分余裕があった。 「いつまでも「君」じゃ呼びづらいね・・・1788は呼ぶのが面倒だから「フェンリル」でいいだろ?」 「あなたが呼びたい名前で構いません。」 「よし、決まり。僕のことは「ゼット」と呼んでくれ。」 「分かりました、ゼット。さあ、ここから出ましょう、外にはもう誰もいないと思われます。」 「おっと、その前に。」 ゼットは手を服で拭いて差し出し 「これから一緒に生きていくんだからよろしくの握手だ。」 「生きる?私は生命活動ではなくあなたを守る機械として電子回路によって動いているだけです。」 「そんなことはどうでもいい。とりあえず握手だ。」 「分かりました。」 フェンリルはゼットの手を優しく握った。 (ひっ!?冷たい・・・人間の皮膚のような柔らかさがあるのに生きてる感じがしない・・・) ゼットはフェンリルが改めて機械であることを思い知らされた。 ・ ・ ・ 地下の研究室から細い道を抜けてちょうどマンホールのようなところから這い上がってくるといつも見ていた風景が目に入ってきた。 ここは間違いなくアジトの裏庭だ。表からしか外に出れないアジトは防御の面では優れているように見えるが一度進入を許すとかえって危険になる。仕方なく表に出ようとするが案の定、敵の兵士が見回りをしていたがどうやら見張りをしているだけのようなのでそこにしかいないみたいだ。フェンリルがゼットの顔前に手を広げて静止させた。 「ここ動かないでください。私があの者たちを掃討してきますので。」 待てとゼットが静止する前にフェンリルは走っていった。大剣を鞘から抜いて思い切り敵に近づき1回転するように振ると敵の兵士は胴体と脚が切り離されていた。あまりにも一瞬すぎたのか敵の兵士はそれに気付くのに3秒ほどかかっていた。フェンリルは切り離した胴体の頭の中心に止めをさすようにグロック26で打ち抜いた。あまりにも静かすぎる戦闘は銃声しか聞こえなかった。 フェンリルは何事も無かったかのようにこちらに戻ってきて、 「敵の生命活動を遮断しました。これで障害となるものはなくなりました。」 「フェンリル、君はヒトの命を何だと思っているんだ!」 「私はモノです。だからヒトの命がどういうものかなどは分かりません。ゼットの安全を守るためだけに私はモノとして製造されたのです。 機械には感情はありません。だからヒトの考えることは理解できないのです。」 「ヒトやモノなんてどうでもいい。フェンリル、次は僕に指示を聞いてから動いてくれないか?」 「ゼットの指示を待っている間にゼットの生命に危機があれば自動的に動くように設定されています。」 「分かった。もういいよ、今度から出来る限り指示を待ってくれないか。」 「了解しました。」 (やっぱり・・・人間ではないんだな・・・外見はまったく人間と変わらないのに。) 二人はアジトから出ようとした時二人の男と出会った。一人はツンツン頭の真面目なスーツを着た男、一人は黒髪で黒のシャツに黒のズボンを穿いている。どちらも高身長で普通の体つきをしているように見えた。黒髪の男がこちらに話しかけてきた。 「ジグラスのアジトはここか?ずいぶん静かに思えるが。」 「ここはさっき政府のやつが始末してしまった。もう残っているのは僕とこれだけだ。」 ゼットはフェンリルを親指で指して答えた。男は、 「そうか、それは災難だったな。実はここのリーダーと会談するつもりだったんだがこれでは仕方ないな。他にあたるか、カズ。」 「そうだな。でもこの子たちどうする?ここに置いていくのは気が引けるだろ?」 黒髪の男は顎に手を当てながら答えた。 「俺達は君達と同様に政府への反乱を考えているグループのメンバーなんだがもしよかったら俺達に協力してくれないか?」 「いいんですか?お役に立てるか分かりませんが是非いれてもらいたいですね。」 「君は何か得意なこととかあるかな?」 「武器のことなら何でも聞いてください。この世武器のほとんどは知っているつもりです。」 「そうか、じゃあ決まりだ。リーダーとは会えなかったが思わぬ収獲だ。」 「ちょっと待ってください。名前を聞いてないのですが。」 なんと今まで黙っていたフェンリルが口を開いた。 「俺は立花 陽平。こっちは井上 和男。」 「あなた達は国家犯罪者に登録されていますね。危険人物と見なし、排除させていただきます。」 フェンリルは鞘から大剣を抜くといきなり陽平に襲い掛かった。 とっさのことで陽平も困惑したが何とか反応して刀を抜き取り、それを受け止めた。 そして攻撃に転じて電光石火のごとくの太刀筋で相手の腕を斬りおとした・・・つもりだったが。 なんと見事に刀は相手の肩に刺さったまま抜けなくなってしまった。仕方なく陽平は後退を余儀なくされた。 しかし、陽平には考えられないことが起きた。確かに刀は肩に刺さっているのだが血が一滴もでないのだった。 陽平は不思議に思ったので戦意を消した。すると相手の戦意もなくなった。 「貴様、一体何者だ?血が一滴でないなんて機械ぐらいしか思い当たらないが。」 「お指しの通り私は機械です。」 「じゃあ俺は勝てないな、降参だ。」 陽平は刀を地面に投げた。フェンリルは何もしなかった。 「フェンリル!どうして僕の言うことを聞かなかった!さっき言ったばかりだろう!」 「しかしゼット。この者の力量を測るにはこうするしかなかったのです。同盟を組むことにおいて力量を知っておくのは当然のことです。」 「う・・・」 ゼットは言い返すことができなかった。フェンリルはさっきのことを陽平に謝罪した。 「構わないよ。しかし、アンドロイドねぇ・・・にわかに信じがたいが戦力になることには変わりないし。いいよな、カズ。」 「私は一向に構わない。君がしたいようにすればいい。」 「よし、ゼット。ついてこい、フェンリルもな。」 ゼットとフェンリルはこうしてリベリオンズに参加することとなった。 火神 零(通称 ゼット)・フェンリル リベリオンズ参加!!! <ゼットの工房> ゼットはようやく合成銀を融解することができたのでフェンリルを呼んだ。 フェンリルは融解した合成銀を綺麗に台の上に流し込み、型を取って鍛え始めた。 カンカンという音が工房内を木霊した。それは深夜にまで及んだ。 (フェンリル、ヒトとモノだって心を通じ合わせることはできると僕は信じている。僕の唯一の親友であった人に作られた君はやっぱり親友なんだよ。僕はそう信じたい。) ゼットは刀を鍛えるフェンリルを見て本気でそう思った。 作戦開始まであと2日。 |
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